言い換えの重要性
英語の学習(特に会話)をする上で重要だけどあまりフィーチャーされていないことがあります。それは英語の言い換えです。英語を話す上では簡単な言い回しに言い換えて伝えることが非常に大事なのですが、なかなか教わる機会がありません。
本日はこの言い換えの重要性についてお話します。
英語で話す時に難しく考えすぎている
PROGRITのコンサルに「改善の余地がないってなんて言うかわかりますか?」と聞かれた時に、『改善』がImprovementであるということはしばらく考えてわかりましたが、『余地』がなんなのかわかりませんでした。
正解の一つは "I can not improve anymore" なのですが、私は「改善の名詞形は~」「余地という単語は~」などと考えすぎてしまい、結局わかりませんでした。日本語と英語は言語構造が違うのでそのまま直訳することはできません。重要なのは「言いたいことの本質は何か?」を捉えて、それを自分の知っている語彙で表現しようとすること、それとそれを如何にスピーディーにできるか?ということです。
こう言うと賛同する方は多いとは思いますが、やってみるとこれが大変で言いたいことの本質や、それを自分保有の語彙で組み立てるということがなかなかできません。
「腹減った」が "I'm hungry" であることは多くの日本人にとっても自明だと思いますが、「私は体型を維持するために運動を欠かさない」なると途端にわからなくなります。
これを突破するのはおそらく瞬間英作文です。瞬間英作文は日本語→英語の翻訳を素早くできるようになる訓練ですが、その翻訳の中でも多くの言い換えが出現します。先ほどの「私は体型を維持するために運動を欠かさない」は "I have exercising every day to keep slim" でいいのですが『維持する』や『欠かさない』に捕らわれる人は多いと思います。「え、そんなんでいいの?」と思われる方もいるかも知れませんが、言いたいことの本質としては外していません。「欠かさない」というニュアンスを正確に言い表せていないという方もいるかも知れませんが、そんなことはどうでもいいといえばどうでもいいです。英語の上級者になってからこだわるのであれば良いかもしれませんが、初級者がそこにこだわっても特に得ることはありません。レベルにあった学習をすればいいのです。
実際、どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)をしていると、「そう言えばいいんだ…」という言い換えが多くできてきます。最近私もだいぶ言い換えられるようになりましが、それも瞬間英作文で言い換えのコツを掴んだからからだと思います。
言い換えのコツとは
これを端的に言うのは難しのですが、おそらく
- 本質を捉えてシンプル化する
ことだと思います。
文章をよく書く人はわかるかもしれませんが、ダラダラ書くのではなく端的に書いたほうがかえってシンプルに伝わるということは多いものです。シンプル化すると難しい概念は消え、理解しやすくなる傾向があると思います。
この上で更に、
- 子供に説明する時を想定する
を付け加えるか考えましたが、なんか違うと思ってやめました。
実はPROGRITのコンサルに「改善の余地がないってお子さんに説明するときになんて言いますか?」と聞かれ考えたのですが、5歳の子供に説明しようとしようとした時、相手の前提知識を考えたりすると説明すべきことが増え、かえって説明しづらくなってしまったことを覚えています。コンサルとしては、簡単な言い回しにすることの大切さを伝えたかったのでしょうが、私はかえってやりづらくなってしまいました。
言い換えの練習はしたほうがいいのか?
私の意見ですが、多分瞬間英作文をずっとやっていれば言い換えのスキルも見についていくと思います。きちんとした瞬間英作文のテキストを使っていれば変に意訳したりすることはないはずなので、選択するテキストさえ間違えなければ多分大丈夫かと思います。
私のPROGRITのコンサルは留学している時、日本語→日本語の言い換えの訓練をしたと言っていました。それについてはあまり詳しく聞けませんでしたが、もしかしたら遠回りに見えて実はその方が有効ということはあるのかもしれません。ちなみにそのコンサルは「言い換え能力は非常に重要だ」といっていましたが、「そんなに重要ならなんでPROGRIDのカリキュラムに入ってないのですか?」と聞くと、いまいちはっきりしない回答をしていました。
*1:「瞬間英作文で代替されている」というようなことを言っていた記憶があるのですが忘れていしました(笑)